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学術大会報告

 共催:日本歯科矯正専門医認定機構、日本歯科矯正専門医教育機構
 後援:日本歯科医師会、日本歯科医学会、東京都歯科医師会

 歯科治療は機能改善を目的とする医療であるとともに、「美」を提供する医療でもあります。「美」に対する価値観は人によって相違が大きく、感覚的な要素が強いため科学的な基準を示すことは難しいのですが、歯科医師は専門的な見地から、美に対しても最善と思える歯科治療を行う必要があります。歯科治療のなかでも特に歯科矯正治療は患者さんの主訴の多くが「美」に関する形態的な問題にあるので、歯並びの美しさはもちろんのこと、「顔の美」に対しても最善の結果を提供する責任があります。
 そこで本年度の大会では、一般歯科医師や市民の皆さんにも歯科矯正専門医による「矯正治療の本質」をご理解いただくために「歯科矯正治療と顔」というテーマで市民公開講座を企画しました。
 また昨年に引き続き連携歯科医療(インターディシプリナリーアプローチ)を取り上げ、歯科矯正専門医とGPによる連携歯科医療の症例報告と、日本歯科矯正専門医認定機構(JBO)による認定審査のスタンダードと題して会員発表を併せて企画しました。


 1. 講演 連携歯科医療(インターディシプリナリーアプローチ)

 第5回大会でメインテーマに取り上げて以来、インターディシプリナリーアプローチ(連携歯科医療)は、専門性が確立する上での必須のしくみとして、毎回学術テーマの中心として取り上げています。今年はJIO会員間におけるインターディシプリナリーアプローチの実際をご報告いたしました。

「インターディプリナリーアプローチ 〜私たちの反省点〜」
   講師:佐藤 正治 先生(フォーラム歯科医院 新潟市)
       星 隆夫 先生(星歯科矯正 相模原市)

星 隆夫 先生 と 佐藤 正治 先生
 ・抄 録


「理想的な咬合接触関係の構築を目指して」  
   講師:甲斐 康晴 先生(かい歯科医院 北九州市)
       有松 稔晃 先生(ありまつ矯正歯科医院 北九州市)

 甲斐 康晴 先生 と 有松 稔晃 先生
 ・抄 録


 2. 市民公開講座 「歯科矯正治療と顔」

 さまざまな著名人のさまざまな表情がスクリーンに現れ消えるという意表をつくオープニングから「顔」をテーマにした与五沢先生による基調講演が始まりました。
 「顔」という人体の一器官にしかすぎない部分が、なぜその本人を代表する社会的器官と成り得たのか、そしてその「顔」における口もとの重要性と矯正治療によって与えられる変化をわかりやすく症例を交えながらご説明いただきました。また、「顔」をテーマに据えたことで、一般参加の方々も講演に入り込みやすく、結果として、矯正治療という仕事の本質や抜歯・非抜歯の問題についてもきちんと伝わったことが、講演後に寄せられたアンケートからも分かりました。
 その後、コーディネーターとして岡村 先生にご登壇いただき、「歯科矯正治療と顔」についてのディスカッションが始まりましたが、岡村先生の巧みな話術は会場の参加者も巻き込むと同時に、与五沢先生の多才な趣味に彩られたパーソナリティを引き出し、あっという間に予定の時間は終了いたしました。 
「矯正治療とはその人の人生を豊かにすることです。」
    ・抄 録


 3. 日本歯科矯正専門医認定機構(JBO)認定審査のスタンダート 
 JIOは、日本歯科矯正専門医認定機構(JBO)を立ち上げ、国民の方々が安心して矯正治療を委ねられる歯科矯正専門医の認定作業を行っています。
 これまで2004年12月にJBO第一回認定審査が開始され、2007年10月には第四回認定審査が行われました。現在、JIO認定歯科矯正専門医は45名になりますが、本大会ではJBO副代表関 先生のJBO審査の概略説明の後に実際に認定審査を受けられた2名の先生から御登壇いただいて、申請者から見た審査の実態をご報告いただきました。
(1) JBO審査の概略
  関 康弘 先生(JBO副代表 せき矯正歯科医院 魚津市)
  ・抄 録
(2) 「100症例審査」を受けて
  樋口 育伸 先生(ひぐち矯正歯科 福島市)
  ・抄 録
(3) 「指定10未治療症例評価による審査」を受けて
  廣島 邦泰 先生(アイウエオ矯正歯科医院 伊賀市)
  ・抄 録
 また、会の発足よりご支援いただいている、衆議院議員・丹羽雄哉先生から
学術大会開催にあたり、お祝いの電報をいただきました。
 いつもありがとうございます。
関 康弘 先生
樋口 育伸 先生 廣島 邦泰 先生

 

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