歯科医師・歯科矯正医の職務基本規程
職務基本規程の制定にあたって
歯科医師・歯科矯正医は人権尊重を核心とした医の理念に基づき、患者の福利のために歯科治療・歯科矯正治療を行うことを使命としなければなりません。そして、その使命を自覚し、自らの行動を起立する社会的責任を負います。よって、ここに、歯科医師・歯科矯正医の職務に関する倫理と行為規範を明らかにするため、歯科医師・歯科矯正医職務基本規程を制定します。
平成17年6月9日より日本矯正歯科協会(JIO)、日本歯科矯正専門医認定機構(JBO)、日本歯科矯正専門医教育機構(JAO)では、倫理職務規程の会規化をはかり、定款の変更を受けて、歯科医師・歯科矯正医職務基本規程が施行されます。
社会が複雑化し、多様化し、国際化していくなかにおいて、医療の安全、医療技術の質、医療提供の質、個人情報の保護等の法整備により、歯科医師の責務はいよいよ高まっています。こうした時、JIO、JBO及びJAOの基本姿勢の意義をふまえ、われわれ歯科医師・歯科矯正医は、自らが拠って立つべき倫理規範と行動規範を持ち、これを遵守し徹底をはからねばなりません。われわれは自らのアイデンティティを確立し、名誉を保ち、社会・国民の信頼を獲得していかなければなりません。
本法人が組織として社会的責任を果たすためには、まず、この職務基本規程が公正、適切に運用されるか否かにかかっていますが、そのためには、制定の理念・趣旨等を会員が正しく理解する必要があります。
この歯科医師・歯科矯正医職務基本規程と解説は、職務基本規程倫理評議員会による細かな議論及び検討作業の結果作成されました。ここに示された基本規程と解説は、そうした議論を踏まえた結果に基づくものです。
本規程が、会員諸氏の座右に置かれ、広く活用されることを心より願う次第です。
終わりに、限られた時間の中で、本職務基本規程の制定にご尽力いただいた関係各位に心からの謝意を表します。
一般社団法人日本矯正歯科協会(JIO) 会長 深町博臣
特定非営利活動法人日本歯科矯正専門医認定機構(JBO) 代表委員 夕田 勉
特定非営利活動法人日本歯科矯正専門医教育機構(JAO) 理事長 藤田邦彦
<提案理由の骨子と制定経緯の概要 に続く>